「脱炭素デキルくん」の用語集
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あ行
- IRR【あいあーるあーる】
事業収益率を示す指標で、内部収益率(Internal Rate of Return)
投資の収益性について、市場金利などと比較して評価するための指標として、投資効率判定に用いられています。現在投資しようとしている金額と、将来得られると考えられるキャッシュフローの現在価値(現在のお金の価値と、将来のお金の価値は変動するため、この変動を考慮している)とが等しくなる収益率を表し、時間的価値を含めて判断する所に特徴があります。
経済産業省・調達価格等算定委員会が出した買取価格案は、建設費や維持費用に適正な利潤(IRR)も考慮し決定されています。
- RO膜【あーるおーまく】
逆浸透膜(Reverse Osmosis膜)の略称で、ろ過膜の一種であり、水溶液中のイオンや有機物を除去できる分離膜です。
水溶液に浸透圧以上の圧力をかけることで、水分子だけを膜の反対側に押し出し、不純物を取除くことができます。海水の淡水化や純水製造などに適用され、水問題を解決する技術として世界中の水処理プラントで採用が進んでいます。
- IPCC【あいぴーしーしー】
国連気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)の略称です。
1988年に、世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)によって設立された組織で、人の営みを原因とした気候変動やその影響、適応および緩和方策に関して、科学的・技術的・社会経済学的な見地から包括的な評価を行うことを目的としています。
- アグリゲーター【あぐりげーたー】
アグリゲート(aggregate)とは、「集める」や「合計する」「総計する」などの意味があり、アグリゲーターとは「集める人・物・組織」のことを指します。
電力分野のアグリゲーターとは、消費者の電力需要をまとめ効果的にエネルギーマネジメントサービスを提供するブローカー、地方公共団体などのことで、自ら電力の集中管理システムを設置し、エネルギー管理支援サービス、電力売買、送電サービス、その他のサービスの仲介を行っています。マンションなど集合住宅のエネルギー管理支援を行う、MEMSアグリゲーターもあります。
日本では、近年の再生可能エネルギーの拡大や節電の必要性から、アグリゲーターを介することによるピーク時の電力需要減も重視され、またFIP導入に伴い、FIP対象となる電源や家庭などの太陽光、EV、蓄電池など、多様な分散型電源を活用した供給力等を提供するアグリゲーションビジネスの普及と拡大が期待されています。
- RPS法【あーるぴーえすほう】
「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」の略称です。
2002年6月に公布され、電気事業者に対して一定量以上の新エネルギー等を利用して得られる電気の利用を義務付けています。2012年7月1日再生可能エネルギーの固定価格買取制度(電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法)が施行されたことに伴い、RPS法は廃止されましたが、一部の規定はまだ効力を有することになっています。
- インバランス【いんばらんす】
電力の需要量(使われる分)と供給量の差分のことです。
- ESG投資【いーえすじーとうし】
環境(Environment)、社会問題(Society)、企業統治(Governance)を重視し投資を行う投資手法。
通常の財務の観点をもとにした投資に、ESGの観点を加え、環境問題への取組みや、社会的責任を果たしているかを判断して投資を行います。
2006年国連環境計画・金融イニシアティブが、責任投資原則を提唱し、投資にあたりESGの配慮を求めたことから、ESG投資が欧米を中心に拡大し、日本でも投資情報として企業の環境情報の開示の動きにも繋がっています。
- うちエコ診断士・うちエコ相談員【うちえこしんだんし・うちえこそうだんいん】
環境省認定の公的資格で、環境省の「うちエコ診断ソフト」を活用し、各家庭の光熱費やCO2排出量を「見える化」し、各家庭の住まい方やライフスタイルに合わせたアドバイスや提案を行うことができます。
もう一つ、「うちエコ相談員」は、家庭における省エネ対策や省CO2対策に関する知識を広く有していることを証明できる資格です。資格を持つことによる自身の知識のPRや、地域での地球温暖化活動や企業における社員教育や知識取得向上に役立てることができます。
- ウッドマイレージ【うっどまいれーじ】
フードマイレージを木材に応用した指標で、木材の量と木材の産地と消費地までの輸送距離を乗じたものです。日本の木材自給率は約18%と極端に低く、南米やアフリカ、オセアニアなど遠い海外から輸入する割合が40%と非常に高いため、日本のウッドマイレージは約400億kmにもなります。
それだけ移動などによるエネルギー消費、化石燃料の使用などの必要が見える化されている、とも考えることができます。
- エコカー【えこかー】
一般的に、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)などの排出量が少ない環境に優しい自動車で、同時に燃費性能にも優れた自動車のことを指します。
主なものは、ハイブリットカー、電気自動車、燃料電池自動車、水素自動車、天然ガス自動車などがあります。
- エコマーク【えこまーく】
1989年に財団法人日本環境協会によって制定された、生産から廃棄に至るまでのライフサイクル全体を通して、環境負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品につけられる環境ラベルです。
エコマークを使用するには、同協会との使用契約の締結が必要となり、各商品カテゴリーごとに定められた認定基準を満たし、エコマーク審査委員会からの認定を受けることになります。
- エシカル【えしかる】
「倫理的な」を意味する言葉で、多くの人が正しいと思うこと、本来人間が持つ良心から発生した社会的規範のことを意味します。昨今ですはここから派生し、人や社会、地球環境、地域に配慮した考え方や行動のことも表すようになっています。
- SDGs【えすでぃーじーず】
持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の略称です。
2015年9月ニューヨーク国連本部で開催された「国連持続可能な開発サミット」にて採択された成果文書で、2030年を目標年とし、人間、地球および繁栄のための行動計画として宣言された。17の目標と169のターゲットからなります。
目標1 あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
(貧困をなくそう)目標2 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
(飢餓をゼロに)目標3 あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
(すべての人に健康と福祉を)目標4 すべての人々への、包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
(質の高い教育をみんなに)目標5 ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う
(ジェンダー平等を実現しよう)目標6 すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
(安全な水とトイレを世界中に)目標7 すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
(エネルギーをみんなにそしてクリーンに)目標8 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
(働きがいも経済成長も)目標9 強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
(産業と技術革新の基盤をつくろう)目標10 各国内及び各国間の不平等を是正する
(人や国の不平等をなくそう)目標11 包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
(住み続けられるまちづくりを)目標12 持続可能な生産消費形態を確保する
(つくる責任つかう責任)目標13 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
(気候変動に具体的な対策を)目標14 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
(海の豊かさを守ろう)目標15 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
(陸の豊かさも守ろう)目標16 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
(平和と公正をすべての人に)目標17 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
(パートナーシップで目標を達成しよう)
- LED照明【えるいーでぃーしょうめい】
電気を流すと発光する半導体の一種「LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)」を光源とする照明で、「長寿命」「省エネ」「高輝度」という特徴があります。
一般的な白熱電球の寿命は約1,000~2,000時間、蛍光灯の寿命は約6,000時間であるのに対し、LED照明の寿命は約40,000時間。また、LED電球の消費電力は、同等の明るさで比較した場合、白熱電球の約15%、蛍光灯の7割程度とされています。
省エネ化を担う代替照明として期待されています。
か行
- 家電リサイクル法【かでんりさいくるほう】
家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)は2001年4月に施行され、テレビ・洗濯機・エアコン・冷蔵庫の4製品を廃棄する際、排出者がリサイクル料と回収・運搬費を負担し、販売業者に引き渡し、家電メーカーは廃家電に含まれる鉄や銅、アルミなどを回収し、原料として再利用するという仕組みです。
- カーシェアリング【かーしぇありんぐ】
マイカーを持たず、必要な時に使用目的に合った車を、自家用車と同じように手軽に共同利用するシステム。
インターネット上のサービスやアプリで予約を行い、貸し出し手続きが簡易化され、短時間でも利用できる。
- カーボン・オフセット【かーぼんおふせっと】
温室効果ガスの排出削減を進めた上で、それでも排出してしまう排出量を、他の場所での削減・吸収活動により埋め合わせる取り組みです。
例えば、森づくりにより二酸化炭素の吸収を促し、 風力・水力・太陽光発電など再生可能エネルギーを利用・拡大など、これらの活動により削減・吸収された温室効果ガスは、一定のルールに基づき定量化することで、『クレジット』として市場で取引できるようになります。カーボン・オフセットをする際にはこのクレジットを購入し、無効化をすることで埋め合わせを行います。
- カーボンディスクロージャー【かーぼんでぃすくろーじゃー】
二酸化炭素(CO2)を可視化し、日常生活のさまざまな視点で利活用できる情報開示システムのことを指す。中でも、カーボンフットプリントが注目を集め、原材料調達から使用・廃棄に至るまで商品やサービスのライフサイクルにおける温室効果ガスの排出量を算定して、CO2換算で表示しています。
- カーボンナノチューブ(CNT)【かーぼんなのちゅーぶ】
Carbon nanotubeの略称。炭素原子が蜂の巣格子状に平面に並んだ構造を持つ「グラフェン」が丸まって筒になった構造のもの。
直径0.4~100ナノメートル(ナノメートル:10億分の1メートル)。一層からなるものを単層カーボンナノチューブと呼び、グラフェンシートの巻き方により金属的な特性になったり、半導体的な特性になったりする。また単層カーボンナノチューブが入れ子状になり複数層からなるものを多層カーボンナノチューブと呼ぶ。
非常に軽量であることから構造部材としての活用や、電気や熱の伝導率が高いことから、放熱部材、導電性材料への応用により省エネルギー効果を高めることが期待されている。現在、実用化に向け、低コストで高効率に合成する技術の開発と特性を活かした用途の開発が進められている。
- カーボンニュートラル【かーぼんにゅーとらる】
二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガス排出量を、森林などによる吸収量で±すること、そして排出削減も同時に進めることで、CO2排出量実質0の達成を目指します。
日本では2020年10月菅義偉内閣総理大臣が「2050年までにカーボンニュートラル実現を目指す」と宣言しました。
▼環境省によるカーボンニュートラルの定義
市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等の社会の構成員が、自らの責任と定めることが一般に合理的と認められる範囲の温室効果ガス排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について、他の場所で実現した温室効果ガスの排出削減・吸収量等を購入すること又は他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトや活動を実施すること等により、その排出量の全部を埋め合わせた状態
- 気候変動枠組条約(UNFCCC)【きこうへんどうわくぐみじょうやく】
気候変動に関する国際連合枠組条約(United Nations Framework Convention on Climate Change)の略称です。
地球温暖化対策に世界全体で貢献していくことを定めた国際的な条約で、国連の下、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極の目標として、1992年5月に採択され、6月にリオデジャネイロで行われた地球サミットで150カ国以上が署名、1994年3月に発効されました。日本は1993年に批准しています。
削減義務等については条約の締約国が集まって開催される締約国会議(COP:Conference of the Parties)に委ねられている。
日本は、同条約の規定に基づき、国内における温室効果ガス排出・吸収量や気候変動対策・施策の実施状況、気候変動に関する開発途上国への支援状況等の情報を取りまとめ、定期的にUNFCCCに報告している。
- 急速充電器【きゅうそくじゅうでんき】
急速充電器とは、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の電力を急速に充電する機械。交流で充電する普通充電器と違い、急速充電器ではEVの電池に直流で充電する。
外出先などでの緊急時(バッテリー残量がほとんど無い場合)、業務用で車両を頻繁に利用する場合などの利用を想定している。普通充電器は単相交流100Vまたは200Vを使用し、フル充電に7~14時間かかるのに対し、急速充電は3相200Vを使用し、80%までの充電が約30分でできる。急速充電器では出力50kWが一般的であり、高圧供給による契約が必要となる場合が多い。
2012年4月、経済産業省は電気自動車(EV)専用急速充電設備を設置する場合、同一敷地内において複数の電気の契約が可能となる特別措置の認可を行った。これにより、低圧受電を行っている店舗などの敷地内で受電設備(キュービクル)を新設することなく急速充電器の設置ができることようになった。
2015年2月現在、日本国内で導入されている急速充電器はチャデモ(CHAdeMO)方式が独占しており、この方式が国際標準規格としてIECでも承認されている。
- 九電ショック【きゅうでんしょっく】
2014年4月からFITの買取価格が値下がりすることを受け、3月中に系統接続の申込みをしようとする事業者が各電力会社に殺到しましたが、太陽光発電に適した土地を多く抱える九州電力に接続申込みが集中しました。
7月時点で、申込み量がすべて接続された場合、電気使用量が少ない春や秋の昼間の晴天時では、太陽光・風力の発電量が管内の全消費電力を上回ることが判明し、九州電力では電力の需給バランスが崩れるとして、9月24日、既存・新規含め系統接続の回答をすべて、一時的に保留にすることを発表しました。(10kW未満の家庭用太陽光発電は除く)
その後立て続けに北海道、東北、四国、沖縄電力も新規接続契約保留を発表。その結果、多くの事業者に衝撃を与えました。この一連の出来事が「九電ショック」と呼ばれています。
- グリーン電力【ぐりーんでんりょく】
グリーン電力とは、太陽光、風力、バイオマス、水力、地熱など、自然を利用した「再生可能エネルギー」で作った電気を指します。再生可能エネルギーは、資源が枯渇せず、比較的短い期間に再生が可能で繰り返し使えるエネルギーと定義され、また発電時や熱利用時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素や、地球環境に影響を与える有害ガスをほとんど排出せず、環境に与える負荷が小さいと評価されています。
- グリーンボンド【ぐりーんぼんど】
企業や地方自治体等が、地球温暖化対策や再生可能エネルギー導入など国内外のグリーンプロジェクトに投じる資金を調達するために発行する債券です。環境に対する関心の高まりとともに、その市場規模は年々拡大しています。
- 小形風力発電【こがたふうりょくはつでん】
小形風力発電機・タワー・基礎・ケーブル・制御回路(整流回路)・パワーコンディショナ・ブレーカ・取扱説明書を含めた発電設備としての総称です。小形風車本体は、ロータの受風面積が200平米未満のものが対象となります。
また風力発電所では、固定価格買取制度の買取金額の境界線が20kWにあるため、一般的に出力が20kW未満の出力のものを小形風力発電と呼びます。
- 固定価格買取制度(改正FIT法)【こていかかくかいとりせいど】
再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)は、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスの再生可能エネルギー源を用いて発電された電気を、国が定める価格で一定期間電気事業者が買い取ることを義務付ける制度で、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)」に基づき、2012年7月1日にスタートしました。
電気事業者が買い取りに要した費用は、国民が負担する全員参加型の制度となっています。
本制度の開始4年で、再生可能エネルギーの導入量は大幅に増加した一方、国民負担の増大や未稼働案件の増加、地域とのトラブルなどの課題が明らかになったことで、これらの課題を踏まえて制度の見直しが行われ、2017年4月に制度の根拠となる法律、改正FIT法が施行されました。
改正FIT法では、新認定制度を創設し、これまでの設備を確認する「設備認定」から、事業計画を確認する「事業計画認定」とすることで、事業実施の確実性の高い案件を認定する仕組みとしました。事業者には、適切なメンテナンスの実施等も求めて、認定を受けて一定期間が過ぎても発電を始めない太陽光発電事業者には買取期間(調達期間)を短縮するなどのルールも追加されました。
- コジェネレーション【コジェネレーション】
コジェネレーションシステムとは、熱源より電力と熱を生産し供給するシステムの総称です。電力と廃熱の両方を有効利用できるため、省エネルギー・CO2排出削減が期待されている。コージェネの構造は以下の3つに大別されています。
・内燃機関(ガスエンジン)を用いる方法
・蒸気ボイラーおよび蒸気タービンを用いる方法
・ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた方法
国内では主に内燃機関による方法が主流となっています。発生した電力は商用系統と連系して供給され、廃熱は廃熱利用吸収冷凍機によって冷水に変換されたり、あるいは熱交換器を介して暖房や給湯に用いられています。
さ行
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金【さいせいかのうえねるぎーはつでんそくしんふかきん】
固定価格買取制度によって発生した、電力会社による再生可能エネルギー買い取り費用を一般電気料金に転嫁する制度です。
- サプライチェーン排出量【さぷらいちぇーんはいしゅつりょう】
原料調達・製造・物流・販売・廃棄、また資本財・出張・通勤などの事業者の組織活動全体からそこ発生する、温室効果ガス排出量のことです。
- 社会的責任投資(SRI)【しゃかいてきせきにんとうし】
SRIはSocially responsible investmentの略称。投資判断プロセスに投資先の環境配慮や社会的側面を考慮する投資手法です。
昨今では企業のESG(環境・社会・企業統治)の3つの課題が重視されています。
- 小水力発電【しょうすいりょくはつでん】
ダムのような大規模構造物を必要としない、小規模な水力発電です。
厳密な定義はありませんが、出力10,000kW~30,000kW以下を「中小水力発電」、出力1,000kW以下の比較的小規模な発電設備を総称して「小水力発電」と一般的に呼んでいます。
- 新電力【しんでんりょく】
契約電力が50kW以上の需要家(電力を購入し消費する者)に対して、一般電気事業者が有する電線路を通じて電力供給を行う特定規模電気事業者(小売自由化部門への新規参入者)のことです。
- J-クレジット制度【じぇいくれじっとせいど】
2013年4月から開始した「国内クレジット制度」と「オフセット・クレジット(J‐VER)制度」を統合した制度です。
国が運営し、省エネルギー機器の導入や森林経営などの取組によるCO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として認証し、制度により創出されたクレジットは、低炭素社会実行計画の目標達成やカーボン・オフセットなど、様々な用途に活用できます。
「省エネルギー等」「再生可能エネルギー」「工業プロセス」「農業」「廃棄物」「森林」の6分野があり、それぞれの適用範囲、排出削減・吸収量の算定方法及びモニタリング方法等を「方法論」として規定しています。
- 水素自動車【すいそじどうしゃ】
ガソリンの代わりに水素をエネルギー源として駆動する車です。燃焼により水と少量のNOxが排出され、CO2の排出量はゼロになります。
- 水素ステーション【すいそすてーしょん】
燃料電池自動車への水素充填を、ガソリンスタンドなどと同様に行うことができる施設です。
水素ステーションの現場で液化石油ガス(LPガス)や都市ガスから水素を製造する「オンサイト型」と、圧縮水素や液体水素を水素ステーションの外部からトレーラーなどで運び込む「オフサイト型」があります。
- スマートメーター【すまーとめーたー】
需要家と電力会社との間での双方向通信を可能にし、エネルギーマネジメントのための機能を備えた「次世代電力量計(電気メーター)」のことです。
需要家の消費電力や太陽光発電などによる発電量をリアルタイムに把握でき、そのデータを送配電網を通じて、電力会社に送信することを可能にするため、デマンドレスポンスなどエネルギーマネジメントにも貢献する設備です。
- ZEH【ぜっち】
Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略です。
2015年12月に経済産業省より発表された、ZEHロードマップによると、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」とされています。
- ゼロエミッション電源【ぜろえみっしょんでんげん】
ゼロエミッション電源とは、原子力発電を含めた太陽光発電、風力発電、地熱発電、水力発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギー由来の電源のこと。
た行
- 蓄電池【ちくでんち】
電気エネルギーを化学エネルギーに変換して貯蔵し、必要に応じて電気を取り出すことができる装置です。充電をすることによって繰り返し使用することができ、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池など様々な種類があるります。
- 地熱発電【ちねつはつでん】
主に火山活動による地熱を利用して行う発電方法です。
火山付近の地熱貯留層から水蒸気を取り出し、その圧力でタービンを回して発電します。天然資源であることから、クリーンエネルギーに分類され、CO2排出量も小さくなります。 固定価格買取制度の対象にもなっていることから、注目を浴びています。
- 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)【てぃーしーえふでぃー】
G20財務大臣・中央銀行総裁会議の指示により、金融安定理事会が設置した、民間主導による気候関連財務情報の開示に関するタスクフォースです。2017年6月に公表されたTCFD提言(気候変動がもたらすリスクと機会の財務的影響を把握・開示することを狙いとした提言)は、ESGに関する企業の情報開示を求める動きを後押しするきっかけとなりました。
- 独立系発電事業者(IPP)【どくりつけいはつでんじぎょうしゃ】
発電をできる設備を持ち、発電をして、その電力を売電する事業者です。IPP:Independent Power Producer
な行
は行
- バイオコークス【ばいおこーくす】
植物由来の物(木くず、稲わら、お茶葉、コーヒーの搾りかす等)を原料に、粉砕後、加温・加圧などによって生成される固形バイオマス燃料です。木質バイオマス燃料であるペレット、チップと比較するとより小さな容積で大きな発熱量を持ち、高温で安定した燃焼を行えるため、石炭やその他化石燃料の代替として期待されています。
- バイオプラスチック【ばいおぷらすちっく】
植物や微生物などバイオマスを利用してつくるプラスチックで、石油などの化石資源を使わないため、カーボンニュートラルなプラスチックとして、注目されています。
- バイオマス発電【ばいおますはつでん】
動植物などから生まれた生物資源(バイオマス)を燃焼、ガス化などして発電を行う方法です。
- FIT電気(再生可能エネルギー電気)【ふぃっとでんき】
太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスの再生可能エネルギー電源を用いて発電され、固定価格買取制度(FIT)によって電気事業者に買い取られた電気のことをいいます。
- 風力発電【ふうりょくはつでん】
風力エネルギーを電気エネルギーに変換するシステムです。風の運動エネルギーを風車によって回転という動力エネルギーに変え、その回転を歯車等で増速、または直接発電機に伝送し電気エネルギーへ変換を行います。
風向や風速が絶えず変動するため、常に羽根の回転面を風の方向に向けるための制御や出力を制御するピッチ制御の機能等が備えられ、より多くの安定した出力が得られるような工夫がなされています。
ま行
- ミドルソーラー【みどるそーらー】
10kW~1000kW未満の、小中規模の太陽光発電システムのことで、10kWに満たない一般家庭向けのシステムより大きく、1000kW以上の大規模太陽光発電所(メガソーラー)より小さい規模であることから、「ミドルソーラー」と呼ばれています。
や行
ら行
- ライフサイクル・アセスメント【らいふさいくるあせすめんと】
商品やサービスの原料調達から、廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通しての環境負荷を定量的に算定する手法のことで、LCA(Life Cycle Assessment)とも呼ばれています。